DTxで先を走るアメリカと遅れを取る日本

DTxで先を走るアメリカと遅れを取る日本


アメリカでは2010年には2型糖尿病患者向けのDTxアプリ「Blue Star」(Welldoc社)が米保健当局で承認され、2017年には業界団体のDigital Therapeutics Alliance (DTA)が設立されています。現在、DTAは世界最大のDTx推進団体となり、各方面でDTx普及のために、様々な活動をワールドワイドに行っています。一方、日本でDTxという言葉が聞かれ始めたのは2019年頃からですが、2019年の10月に日本デジタルセラピューティクス推進研究会が発足しています。また、日本におけるDTxスタートアップに関しては2020年時点では数社に留まっています。このように、アメリカや世界に比べ日本のDTx市場は後れを取っていると言わざるを得ない状況です。上記日本デジタルセラピューティクス推進研究会もこれに危機感を抱き、次のような宣言をしています。
「DTxの普及が先行する米国において活発な活動を続け、グローバルな情報・知見を有する業界団体との連携により、日本におけるDTxの産業振興や、日本発のDTx製品のグローバル展開を推進してまいります。」


以上のように、とくにアメリカではDTxが普及してきていますが、要因としては、アメリカは日本に比べ健康保険制度がしっかりしておらず、医療が高額になりがちということがあると考えられます。つまり、DTxによる治療サポートにより、医師との診察回数や薬の量が減れば、従来の医療よりも医療費を抑えられるということです。そのため、医療費を負担する個人、保険会社、企業はDTxを積極的に採用しようとします。結果として、アメリカではDTxの市場が大きくなったのです。一方、日本では健康保険制度が充実していますが、日本ではDTxなんぞ不要とするのは笑止千万でしょう。日本の健康保険制度も破綻寸前といわれるくらい日本の国家予算を圧迫しています。この健康保険制度を永続させるためには医療費の削減が喫緊の課題であり、DTxは普及させていくべきものと考えられるのです。そんな日本でも2020年6月にはじめてCureApp SC ニコチン依存症治療アプリ及びCO チェッカー (CureApp社)が薬事承認され、さらに保険収載も目指しています。


世界初のDTxアプリは2型糖尿病の治療のものでしたが、今ではメンタルヘルスや生活習慣病、呼吸器疾患など様々な疾患に対し、様々なデジタル技術を生かしたものが登場してきています。allDTxではこれらDTx製品やスタートアップ企業についてまとめていますので、ぜひご覧ください。


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