不眠症を改善し、15兆円の経済損失を回復させる『yawn』

不眠症改善アプリ『yawn』とは

 yawnは、サスメド株式会社(以下、『SUSMED社』)が開発している不眠症改善アプリで、不眠症を抱える患者が非薬物療法によって長期的、かつ根本的に不眠症を改善できることを目的としています。現在、医療機器としての製造販売承認を申請しており、医学的有効性を証明できる日を待ちわびています。

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製品概要・特徴

 同製品の大きな特徴として、認知行動療法をベースにした治療を行っているという点が挙げられます。認知行動療法というのは、その人が普段物事をどのように捉えるか(いわゆる、認知)を分析し、行動に働きかけることによって問題解決に導く手法のことをいいますが、米国をはじめとする諸外国では、この認知行動療法が不眠症に対する第一手法となっています

引用元:https://www.green-japan.com/job/90394

一方、日本では認知行動療法を用いたカウンセリングは保険適用外となっていることから、薬物療法が不眠症治療の第一手法となっています。しかしながら薬物療法は短期的な解決にしかならず、また薬によってまちまちですが、頭痛や倦怠感、便秘、悪夢、不整脈、動悸などの副作用が発生する恐れもあります。

こうしたことを背景に、現在日本では薬物療法に代わる他の治療法への代替が求められています。だからこそ、薬物を一切使わない認知行動療法をシステムに組み込んだ『yawn』は日本における睡眠障害治療のパラダイムシフトを起こす存在となりえるのです。

今後の展開

 経済協力開発機構(OECD)によると現在、日本の平均睡眠時間は7時間22分と、OECD加盟国30ヵ国の中で最下位の数字となっており、さらに米シンクタンク「ランド研究所」の試算によると睡眠障害によって年15兆円もの経済損失が生じているといいます。このように日本においては睡眠に関わる問題が大きな経済損失に直結しており、早急に対処するべき直近の問題であることが分かります。不眠症が改善されればこれらの経済損失を減らすことができるだけでなく、不眠症と併発する可能性のあるうつ病などの疾患を予防することも期待されています。

そして2022年2月1日、SUSMED社は厚生労働省に向けてyawnの製造販売承認の申請を行いました。今回の製造販売承認を得ることができれば、医学的有効性に裏付けされた不眠症改善アプリが世に出ることになります。ついに不眠症を改善するようなアプリケーションを医者が処方する時代が来るのか、これからの動きに注目しましょう。


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