WellDoc-世界で初めて”DTx”という概念を作った企業

 アメリカのメリーランド州コロンビアに本拠地を置くWelldoc社は2005年に設立されたヘルスケアテクノロジー企業です。同社は慢性疾患を持つ人々の生活を改善することを使命としており、医療従事者が持つ知識や技術をアプリケーションに落とし込むことでその使命を果たそうとしています。

DTx製品『BlueStar』

引用元:https://www.welldoc.com/solutions/chronic-care-management-platform/

 同社が開発したDTx製品”BlueStar”は2010年に世界で初めて医療機器として公的機関に認証されたデジタル治療薬であり、すなわち世界初のDTxになります。同製品はⅠ型及びⅡ型糖尿病患者向けに開発されたもので、患者が入力した血糖値を基に生活習慣に関するアドバイスを施します。また患者はアプリ上で専門家に質問することができ、薬物療法や食事療法、運動療法といった血糖コントロール法を学習することができます。

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WellDocの歴史

 同社は、同社の創業CEOで現在顧問を務めるRyan Sysko氏と、現在同社の最高医学責任者を務めるSuzanne Sysko Clough博士の兄妹が2005年に設立した会社です。「自分の血糖値を記録するのに携帯が使えると便利」という患者からの声をきっかけにBlueStarを開発したといい、2010年にはFDAからの認証を得、そして2014年4月には、同製品の商業化に向け、McRaith氏を社長として迎え入れました。現在では、糖尿病患者を対象にしたBlueStarの他にも高血圧、心不全、行動健康など、複数の症状をサポートする慢性疾患の包括的な管理プラットフォームを提供しています。

今後の展開

 2022年3月9日、Welldoc社は、デジタルヘルス市場をリードするAVIA Connectによる広範囲にわたる調査と企業支援活動の結果、遠隔モニタリングのトップ50企業に認定されたことを発表しました。この表彰が表しているように、Welldoc社のソリューションは遠隔モニタリングと医療システムの統合を可能にしています。

McRaith氏は「Welldocは予防医療の重要性を認識しています。そのため、個人が慢性疾患の管理に必要な情報を、ケアチームに直接出向かなくても、ボタンを押すだけで得られるように取り組んでいます」と述べており、同社のソリューションによって個人が自分の健康状態を自己管理し、より健康で自立した生活を送れることを支援することを表明しています。


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