Buttefly Networkは2011年に創業されたアメリカのヘルスケアスタートアップで、2020年11月にはSPAC(特別買収目的会社)によって上場しています。同社は持ち運びが可能なポータブル型全身超音波スキャナの開発及び提供を通して医療格差の是正に取り組んでいます。
DTx製品『Butterfly iQ』
同社は8年もの開発期間を経て、従来の超音波検査に比べて安価でコンパクトなポータブル型全身超音波スキャナ“Butterfly iQ”の開発に成功しました。利用方法としては、患部にジェルを塗ってiPhoneに接続した同製品をあてるとモノクロのエコー画像がiPhone上に映し出されるという仕組みになっています。
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創業の経緯
同社の創業者であるJonathan Rothberg氏が、自身の娘が結節性硬化症という疾患を患った際に、従来使われていた超音波検査機がいかに使いづらいかを実感し、それを改善すべく起業したのが創業の経緯です。同氏はそれまでに次世代シーケンサーの開発に携わっており、半導体製造技術を用いてDNA塩基配列を解読する方法を開発し、アメリカ国家技術賞を受賞しています。
今後の展開
2021年11月、同社は多岐にわたるグローバル事業を展開するAbdul Latif Jameel社の事業部門であるAbdul Latif Jameel Healthと、Butterfly iQ+の販売拡大を目指す戦略的事業提携を発表しました。現在、米国の過疎地からアフリカの遠隔地まで、医療画像を利用できない人々は世界各地に47億人以上いるといわれています。今回の戦略的提携によって両社は医療格差を是正しようと考え、実際にButterfly iQを、中東、北アフリカ、トルコ、インドに展開する予定です。
今回の提携に際し、Butterfly Network社のCEOであるTodd Fruchterman 氏は次のようなことを述べています。「Abdul Latif Jameel Healthのようなパートナーと協働して、Butterflyの装置を世界中の医療従事者のもとに届けて世界の医療格差を是正するだけでなく、場所を問わずより良い医療活動が行えるよう医療従事者を支援することで、医療体制の向上に貢献できることを嬉しく思います。」