Propeller Health-喘息とCOPD治療のデジタルヘルス

 Propeller Health社は呼吸器疾患の投薬を管理するプラットフォーム「Propeller」を開発しているスタートアップです。Propellerは喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の患者を対象に開発したデジタル治療アプリ及び付属デバイスで、FDAの認証を受けています。

DTx製品

Propeller

引用元:https://youtu.be/6CH1IxzmwUs

 付属品である吸入器に付いているセンサーを通して患者の服薬状況を自動で管理・記録し、それを基に個々の患者に最適化した服薬リマインドや症状コントロールの提言を行っています。臨床研究において、服薬継続率を58%向上させ、喘息症状の再燃を治療するために使用されるレスキュー吸入器の使用を78%削減し、喘息症状の抑制を63%向上させることを実証しています。

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日本への事業進出

 大手製薬会社のNovartis(ノバルティス)との提携により、日本への事業進出を拡大しています。
Novartisの喘息治療薬「Enerzair」「Atectura Breezhaler」のいずれかを服用している日本在住の患者は、Propeller社のデジタル管理プログラムに登録することができます。
プログラムに登録すると、吸引器の先端にPropeller社のセンサーを取り付けることが可能です。
Propeller Healthの共同設立者でCEOのDavid Van Sickle氏は、「Propellerのプラットフォームを日本に導入し、より良い管理の恩恵を受けられる多くの患者さんに、喘息用デジタルヘルスをご紹介できることを非常に嬉しく思います。」と述べています。

今後の展開

 Propeller社は、日本をはじめとして海外、とりわけアジアへの進出を急速に拡大しています。世界保健機関(WHO)の推定によると、世界で3億3900万人が喘息に罹患しています。そうした現状の中、Propellerを開発し、慢性呼吸疾患に苦しむ世界中の患者の転帰を改善する重要な第一歩を踏み出した同社が、今後いかに事業展開を進めていくか注目したいところです。


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