デバイス及び専門家による包括的な慢性疾患管理を行う『Livongo』

『Livongo』とは

 『Livongo』は、米Livongo Health社が開発した、糖尿病や高血圧などの慢性疾患を抱える患者を対象としたモバイルアプリケーションで、専用デバイスを通して収集した各種健康データや、日々の食事や運動の記録を管理及び分析することで個別に最適化したサジェストや専門家によるコーチングを提供しています。

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具体的な仕組みについてそれぞれ順を追って説明します。

引用元:https://www2.livongo.com/

健康データの収集

 まず各種健康データの収集からです。食事や運動などの生活習慣に関するデータはアプリケーション上で記録され、一方血圧や血糖値、体重などのデータについては同社が開発している専用デバイスによって測定及び記録されます。専用デバイスはそれぞれLivongo血糖値計、Livongo血圧計、Livongo体重計となっており、専用デバイスによって収集したデータはBluetoothに接続することでアプリケーションに送信することができます。

データの分析

 次に収集したデータを分析し、サジェストを行ってくれる機能です。先述したような食事や運動などの生活習慣に関わるデータや専用デバイスによって収集したデータを分析することで、患者ごとに個別最適化された行動指針の提示が可能となります。そして患者は、個々の健康状態や生活習慣に合わせたサジェスト及び日々提示される行動指針を一つずつクリアしていくことで徐々に生活習慣の改善を図ることができます。

専門家やケアチームとの連携

 同製品は、基本的には収集した各種健康データを基に個別最適化されたサジェストをクリアしていくことで生活習慣の改善を図る形になりますが、並行して専門家やケアチームと連携をとることもできます。例えば専用デバイスである血糖値モニターを使用することで24時間血糖値をモニタリングすることができますが、ある一定の値を超えるとアラートが鳴る設定になっており、糖尿病に関する専門家やケアチームとリアルタイムでアドバイスを受けることができます。またそうした非常時以外でも、健康的な食事や運動方法、また血糖値を下げるためにどのような行動をしたらよいかなどの相談を行うこともできます。

今後の展開

 慢性疾患は米国社会の中で非常に問題視されており、1.47億人もの人々が慢性疾患に、そして中でも3,420万人の人々が糖尿病に罹患しているといいます。そして毎年約3.7兆ドルもの金額が糖尿病を含む慢性疾患の分野に投じられているとされ、慢性疾患がもたらす経済的打撃は非常に大きなものとなっています。

そのような状況下において、食事や運動の管理だけでなく専用デバイスを通した血糖値や血圧などの管理を提供しているLivongoは慢性疾患をマネジメントし、治療へと向かわせる最適なソリューションの一つともいえます。現在アメリカの中で大きな問題となっている慢性疾患を治療するソリューション『Livongo』の今後の動きに注目しましょう。


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