Click Therapeutics
Click Therapeuticsは2012年に設立されたDTx企業で、アンメットメディカルニーズ※を持つ人々のための処方箋医療としてDTxを開発及び商品化しています。同社が提供しているソリューションは医療と認知行動学を組み合わせることで個人の行動変容を促すとともに、データサイエンスを活用することで個人に最適化された治療を行います。
※アンメットメディカルニーズ…未だに有効な治療法が確立されていない疾患に対する医療ニーズのこと。
現在取り組んでいるDTx製品
Click Therapeuticsは現在多くの分野におけるDTx製品を開発しており、既にローンチしている禁煙治療用のDTx『Clickotine』をはじめ、大うつ病性障害、統合失調症、急性冠症候群、片頭痛、慢性疼痛、不眠症、COPD、肥満など様々な疾患に対するDTxを開発しています。以下の図は、現在Click Therapeuticsが開発に取り組んでいるDTx製品の一覧です。
禁煙治療用のDTx製品『CT-101/Clickotine』
多数開発しているDTx製品の中でも既にローンチしている『Clickotine』について簡潔に説明します。Clickotineは喫煙者の中でも禁煙もしくは喫煙量を減らしたいと考える患者を対象とした禁煙治療用のDTxで、行動変容科学の専門家によって個別最適化された治療計画を基に治療を行います。同製品はヘルスケア企業であるMagellan Healthcareとの協業により開発されました。
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コラボレーション
Click Therapeuticsは様々な企業との協業を図っています。ここでは一部企業との協業内容について紹介します。
大塚製薬
日本の製薬会社である大塚製薬と、大うつ病性障害患者を対象としたDTxの開発及び販売の提携を結んでいます。この協業の背景には、大塚製薬が持つメンタルヘルスの治療法開発及び商業化の専門性と、Click Therapeuticsが持つデジタル技術を組み合わせることによるシナジーで処方箋型医療を実現させるという目的があります。
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Boehringer Ingelheim
ドイツの製薬会社であるBoehringer Ingelheimと、統合失調症患者を対象とした処方箋型DTxの開発及び商業化の提携を結んでいます。この協業は、Boehringer Ingelheimの精神神経疾患治療薬の臨床開発における専門性とClick Therapeuticsが持つデジタル技術を組み合わせることによるシナジーとして処方箋型デジタル治療を実現させることが背景にあります。
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Magellan Health
アメリカのヘルステック企業であるMagellan Healthと禁煙治療を目的としたDTxの開発及び商業化の提携を結んでいます。先述したように、行動変容科学の専門家によって個別最適化されたソリューションを提供しています。
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今後の展開
ここまで説明してきたように、Click Therapeuticsは様々な疾患を対象としたDTxの開発を進めており、Magellan Healthcareをはじめとして大塚製薬やBoehringer Ingelheimらと連携を図ることで迅速かつ質の高いソリューションの提供を目指しています。加えて2022年4月15日には、シリコンバレー銀行から1500万ドルの融資を受けたことを発表しました。今回の調達資金の一部は、現在開発を進めている多くのDTx製品に充てられ、それに伴い、DTx業界を牽引するClick Therapeuticsがより拡大していくことが予想されます。Click Therapeuticsの今後の動向に注目していきましょう。